バイヤーのブロック方法②_ブロック前にやるべき交渉術とは?
皆さんこんにちは!eBayサポートチャンネル運営事務局です。
eBay販売を続けていると、なかには厄介なバイヤーに遭遇してしまうこともあるかと思います。支払い直前に値引きを要求したり、事前説明にある傷を理由に返金を求めてきたり……。
以前投稿した下記の記事では、そんなバイヤーをブロックする方法と注意点などをご紹介しました。
▶過去の記事:「バイヤーのブロック方法」と「ブロックすべき時とは?」
とはいえ、仕返しにネガティブフィードバックを付けられたら、と不安に思われる方もいるでしょう。ブロックしたことで、かえって大きなトラブルに発展してしまっては元も子もありません。
そこで今回は、前回記事の延長線として、ブロックを実行する前に迷惑行為をやめてもらうようバイヤーと交渉する方法について、実際にあった事例をもとに考えていきたいと思います。
📢ブロック前の交渉実例
まず状況を説明しますと、毎週オークション形式で出品している商品を頻繁に購入するバイヤーがいました。
毎回、そこそこの個数を購入しては、細かな傷や欠陥などを理由に一部返金を繰り返し要求してきました。おそらく「要求すれば払い戻してくれるもの」だと思われてしまったようで、今後のリスクを回避するためにこのバイヤーのブロックも検討しました。
しかし、eBayでは購入から30日以内の商品に対してフィードバックを残すことができます。万が一、ブロックの仕返しにネガティブフィードバックを適当な理由で残されてしまうと、購入検討者からの買い控えやeBay内のSEO上の観点などからも今後の売上に悪い影響が出てしまいます。
フィードバックの詳細に関しては、以前ご紹介したこちらの記事をご覧ください。
▶過去の記事:【バイヤーの購入基準に直結!】フィードバック対応
そこで、ブロックを実行する前に、まずは一部返金の要求を控えてもらえるよう、次のようにメッセージを送りました。
<Message>
"Given the number of refunds so far, it seems that our grading has not reached the level of quality which you require for products.
All of the products we sell are second-hand goods, and we are not specialists in inspection, so we will continue to contain many defective products in our listings.
Therefore, if you continue to purchase products from us, we would like you to tolerate some defective products.
If you do not agree to this suggestion, and you can not satisfied with defective products, please purchase high quality items from other stores.
We apologize for this inconvenience, and appreciate it if you could understand it."
<和訳>
"これまでの払い戻し件数を考えると、我々の販売する商品の品質は、あなたの要望に達していないようです。
我々が売る商品はすべて中古品であり、我々は検査の専門家ではないので、我々は今後も傷みのある商品を出品し続けてしまうでしょう。そのため、引き続き当店から商品のご購入を希望される場合は、不良品の一部をご容赦くださいますようお願い申し上げます。
この提案に同意せず、欠陥のある商品に満足できない場合は、他のストアから高品質の商品をご購入ください。
ご不便をおかけして申し訳ございませんが、ご理解いただければ幸いです。"
このメッセージを送った結果、バイヤーからは「返金の要求を控えるので、今後ともいい取引を続けていきたい」と返答をもらうことができました。リピートバイヤーをブロックをすることなく、リスクを回避することに成功したのです。
📢交渉のポイント
メッセージを送る際には、次のようなことを意識しました。
・バイヤーの顔を立てつつ、購入を控えてもらうように伝える
「迷惑だから」とはっきり言うと角が立ってしまいます。そこで、"貴方を満足させるだけの商品を我々は用意できないから"と、原因が我々セラーにあるように言いなおしました。
よくあるトラブルの多くは、バイヤーがセラーの商品やサービスになにかしらの不平不満を覚えることからはじまります。この言い回しは、他のケースにも幅広く転用できそうですね。
・理由はセラーの悪意や怠慢ではないことを伝える。
なかには、悪意や怠慢によってセラーから不遇な扱いを受けている、と思い込んでしまうバイヤーもいます。そのような誤解をされないよう、バイヤーを満足させる商品を用意できないのは、"扱う商品が全て中古品であり素人が検品しているから"、と伝えました。
中古品を扱う場合は、注意していても傷みや欠陥を見逃してしまうことがあります。リスクを事前に回避するためにも、このような文言は商品テンプレートにあらかじめ記載しておくのもよいでしょう。
・他のセラーで購入するほうがバイヤーにとっても得になると伝える
「当店から買うな」としめだすような言い方では、バイヤーを責めているように思われて、角が立ってしまいます。ブロックされたバイヤーが怒る原因も、セラーから責められているように感じるからではないでしょうか。
そこで「あなたにとってそのほうがお得ですよ」と他のセラーから購入するように勧めました。互いにとって利益になる方法を探している、そんな姿勢を示すことで、敵対心を煽ることを防ぎます。
📢それでも解決しないときは
工夫をこらして交渉しても、バイヤーが迷惑行為をやめてくれない場合もあるかと思います。
その場合は、ブロックする前にeBay Japanの販売サポートに問い合わせましょう。困っている状況と、バイヤーとやりとりしたメッセージのスクリーンショットを添えることで、他に取りうる対応についてアドバイスしてもらえることがあります。
また、ブロックした場合、仕返しのネガティブフィードバックやdefectなどを取り消してもらえそうか、事前に可能性を聞いておくのも良いでしょう。
最後に
以上、いかがでしたでしょうか?
バイヤーとのトラブルは、神経をすり減らしてしまうもの。
早く迷惑バイヤーをブロックしてすっきりしたい、と思われるかもしれませんが、その前のもうひと踏ん張りでリスクを大きく軽減することができます。今回ご紹介したメッセージの例文を改編していただいても大丈夫ですので、是非活用してください。大切なセラーアカウントを守る、その一助になれば幸いです!
※eBayサポートチャンネルは今年5月末より一部コンテンツが有料となります。
有益情報を含む様々な記事の配信はもちろんですが動画を含むコンテンツやイベントの実施、
さらに年内には便利ツールの提供など有料会員がメリットを享受できるサービスを提供していきたく思っております。
eBayサポートチャンネル運営事務局